訓蒙図彙 4

杜鵑(とけん)

[訓読]杜鵑 ほととぎす。杜宇(とう)、子規(しき)、子雟(しき)、鶗鴂(ていけい)、並びに同じ。


[通釈]杜鵑は、ほととぎす。杜宇、子規、子雟、鶗鴂もみな同じ。


[解説]ほととぎすは古来よりさまざまな表記があり、上記のほか、不如帰、時鳥などもある。和歌に多く詠まれ、『万葉集』で153例、『古今和歌集』で42例、『新古今和歌集』で46例が詠まれている。「子規」は正岡子規の筆名として有名。


[用例]

●杜鵑

唐・白居易「琵琶行」:其間旦暮聞何物,杜鵑啼血猿哀鳴。

宋・梅堯臣「杜鵑」:不如歸去語,亦自古來傳。

明・朱權『荊釵記』第三五齣:紙錢飄,蝴蝶飛,血淚染,杜鵑啼,睹物傷情越慘悽。

●杜宇

唐・李商隱「井絡」詩:堪歎故君成杜宇,可能先主是真龍。

元・廖大圭「聞杜宇」

元・曾瑞「罵玉郎過感皇恩採茶歌.無情杜宇閑淘氣」曲:無情杜宇閑淘氣,頭直上耳根底,聲聲聒得人心碎。

●子規

唐.鮑溶「子規」詩

宋.范仲淹「越上聞子規」詩

宋.謝枋得「蠶婦吟」:子規啼徹四更時,起視蠶稠怕葉稀

『群音類選』清腔類.卷六.南紅福郎帶北上小樓.花壓闌干春盡遲曲:轉眼是綠暗紅稀,聽聲聲子規。

●鶗鴂

唐.劉禹錫「鶗鴂吟」

宋.張先「千秋歲.數聲鶗鴂」詞

宋.晏幾道「浪淘沙.麗曲醉思仙」詞:行子惜流年,鶗鴂枝邊,吳堤春水艤蘭船。

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