和俗童子訓123
貝原益軒著『和俗童子訓』123
十二に曰、わが里のをやの方にわたくしし、わがしうと、しうとめ、をつとの方をつぎにすべからず。正月佳節などにも、まづおつとのかたの客をつとめて、をやの里には、つぎの日ゆきて、まみゆべし。夫のかたをすてて、佳節に、わがをやの里に、ゆくべからず。しうと・をつとのゆるさざるに、父母・兄弟のかたにゆくべからず。わたくしに、をやの方にをくり(贈)物すべからず。又、わが里のよき事をほこりて、ほめかたるべからず。
【通釈】
十二、故郷の親の方を第一にし、夫の舅・姑を次にしてはならない。正月や佳節などにも、まず夫の側の客をもてなし、親の実家には、次の日に行って会うこと。夫の側をもてなさずに、佳節に、我が親の故郷に行くことをしてはならい。舅や夫が許していないのに、勝手に父母・兄弟の家に行ってはならない。勝手に親の方に贈物をしてはならない。又、実家のことを自慢して褒めそやすことをしてはならない。
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