和俗童子訓91

貝原益軒著『和俗童子訓』91

筆ひたし過すべからず。又、かは(乾)かすべからず、硯は時々あらひ、新水をかへ用ひ、ほこりを去べし。墨をばやはらかにすり、筆をばつよくとるべし。故(に)墨は病夫にすらせ、筆は壮夫にとらしむと云。和流は、これにことなり、筆をやはらかにとる也。


【通釈】

筆は墨にひたし過ぎてはいけない。また、乾かしてもいけない。硯は時々洗い、新しい水を使い、ほこりを取り去ること。墨は柔らかくすり、筆は強くとる。「墨は病夫にすらせ、筆は壮夫にとらせる」という例えもある。但し、和流はこれに異なり、筆をやさしくとる。

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