和俗童子訓85
貝原益軒著『和俗童子訓』85
真字をかく法、大字はつづめて、小ならしめ、小字はのべて大ならしめ、短字は長く、長字は短くすべし。横の筆画はほそきがよし。竪の筆画はあらきがよし。よこに二字合せて、一とする字はひろくすべからず。上下二字合て一字とする字は、長くすべからず。疏は密に、密は疏なるべし。骨多きに宣し。肉多によろしからず。皆是筆法のならひなり。
【通釈】
楷書を書く法。大字はつづめて小さめにし、小字はのびやかに大きくし、短字は長く、長字は短くするのがよい。横の筆画は線が細いのがよく、縦の筆画は強くするのがよい。横に二字合わせて一つにする字は広くしてはならない。上下二字合わせて一字とする字は、縦に長くしてはならない。粗は密に、密は疏なるべし。骨多きに宣し。肉多によろしからず。皆是筆法の習ひなり。
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