和俗童子訓33
貝原益軒著『和俗童子訓』33
人の善悪は、多くはならひなるるによれり。善にならひなるれば、善人となり、悪にならひなるれば、悪人となる。然れば、いとけなき時より、ならひなるる事を、つつしむべし。かりにも、あしき友にまじはれば、ならひて、あしき方に早くうつりやすし。おそるべし。
【通釈】
人の善悪は、多くは習慣により決まる。善に習い慣れれば善人となり、悪に習い慣れれば悪人となる。されば、幼い時より習い慣れる事について慎重にすべき。かりにも悪い友に交われば、それに慣れて悪い方に早く移ってしまう。恐るべきことではないか。
0コメント